足場の部材 足場板
足場の種類はたくさんあります。
また、分類の方法もいくつかあります。
木製のヒノキ板、合板、金属製のものがあります。
上に重量のあるものが乗るので、十分な強度が必要です。
部材の種類
ヒノキ板
クロマツ、アカマツ、ベイマツ、カラマツなど。
エゾマツ、トドマツについては、強度の点で若干問題があります。
マツ以外にはヒノキ、ヒバ、ベイヒ、ツガ等も適しています。
杉、もみ、米杉(ベイスギ)、米栂(ベイツガ)などは強度が劣ります。
●木目
木目はできるだけ平行なものが望ましくあります。
木材は自然の素材なので、完全に平行な木目というのはなかなかないが、木目の傾斜が1:15以下であればよしとします。
●乾燥度
15~20%の含水率のものがよく、
ひき立て後に風通しのいいところで1か月以上乾燥させることが必要です。
●ひのき板の点検
足場板は、重量のあるものが乗ってもしっかりしている必要があります。
ひび割れや腐食などが見つかったものは、引き続き使ってはなりません。
傷んでいるかどうかを調べる方法もいくつかあります。
板の幅と同じ長さのものを足場板の任意の部分にあてがい、この範囲内にある傷や虫食いなど、欠陥の寸法の総和が、板幅の長さの4分の1を超えるものは使用してはいけません。
縁に欠損があるときは、深さが板幅の半分を超えている、中央部に欠損があるときは、長さが板幅の5分の1を超えているものは使用してはいけません。
板の端から始まっているひび割れについては、長さが全体の板幅の2分の1を超えていたら使用は不可となります。
板のひび割れや傷口などの腐食しやすい部分が変色していたり、変色の識別がしづらいときは、ハンマーでたたくか、釘を打ち込んで、板の硬さを見る必要があります。
少しでも不安のあるものは、使用不可となります。
合板足場板
比較的均質で、強度もある足場板です。
ヒノキ材の良質モノもが入手困難になってきたなどの理由により、利用されるようになってきました。
管理をするにあたって注意しなければならないことは、型枠材として使用したり、雨や水にさらしたりすると、強度が低下すする可能性があります。
十分な注意が必要です。
●合板足場板の点検
合板足場板の寸法や許容荷重に関しては、厚生労働省の規格に合っているものを使用しなければいけません。
又、湿気やカビ、破損などで強度が低下する。
・切欠(幅10ミリ以上、長さ50ミリ以上のもの)が2か所以上
・切込(深さ25ミリ以上のもの)2か所以上
・貫通孔(径20ミリ以上のもの)が2か所以上
・盲管又は凹(径20ミリ以上、深さ5ミリ以上のもの)が2か所以上
・単板めくれ(幅50ミリ以上、長さ100ミリ以上、深さ3ミリ以上のもの)
が2か所以上
・腐れ(切欠、単板めくれに準ずる)
上記の2種類以上の欠点が重なっている場合は、使用してはいけません。
金属製足場板
合板足場板、ひのき板と比較して、軽くて取り扱いが容易で、品質も均一です。
鋼製・高張力鋼板を使用したものでは板の厚みが0.8ミリくらいのものもあり、他にはアルミ製のものもあります。
小さいものは24型(幅24cm、スパン180cmの許容荷重100kg)
大きいものは40型 (幅40cm、スパン180cmの許容荷重160kg)
いづれも長さは200cm~400cm
一般に使用されるのは、24型か25型が多く、重量は約13~16kgです。
サビ、へこみ、亀裂などのあるものは、強度低下の可能性があるので、使用してはいけません。
壁つなぎ
足場の安全性にとって非常に重要な部材の一つが、壁つなぎです。
壁つなぎに不備があると、足場の倒壊事故の可能性が出てきます。
その設置には厳重、万全な体制をもって臨まねばなりません。
壁つなぎは、足場の全体座屈を防止し、また、足場の作用する風荷重などの水平反力を負担するという点において、重要な役割を果たします。
金具は、労働規格省が定めた大きさ、経常、許容耐力のものを使用します。
注意点しなければならないこと
1 壁に対して、可能な限り限り直角に取りつける。
2 取付位置は、単管足場は建地と布地の交差する部分のもっとも近い位置。
枠組足場の場合は、脚柱と横架材の交点にもっとも近い位置とする。
3 アンカー部のねじ込みの長さは、ねじの直径の2倍以上。
4 大きな荷重がかかる可能性のある部分は、
必ず壁つなぎ用金具を設けなくてはならない。